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この話を、我が家で唯一の定型発達の息子に涙を流しながら話をしたら、もう怪しすぎる女子でしょ!って大笑いされてしまいました。

 

アスペルガーとは関係が無いかもしれませんが、私にとって忘れられない初めての寂しい別れだったのです。

 

ほとんどの記憶がなくなるのに、記憶に残っているって素晴らしい!(相当印象的だった)

 

 

 

私(母)が高校生の時のことです。

 

自宅の最寄り駅の周りに、鳩がたくさんいました。普段はそれほど気にもしていなかった鳩ですが、その日は何故か気になり、鳩の群れを見ていました。

 

鳩の群れにパンの耳を与える老人がいて、その日もパンの耳を鳩に向かって投げていました。その光景を学校帰りの夕方に見ていたのです。

 

パンの耳を必死に拾う鳩の群れの間を人が通るたびに、鳩たちは空へ飛びます。そんなことが数回繰り返していたのを見ていたら、毎回空に飛ばないでうずくまっている1羽の鳩がいました。

 

「なぜ飛ばないのだろう?体調が悪いのかな?どうしたのかな?」と、気になり始めてしまいました。

 

体調が悪かったらかわいそうだと思い、鳥は苦手でしたがその鳩に近づいてみました。

 

近づいても、逃げようとしないので抱き上げてみました。

 

「どうしたの?どこか痛いの?」と話しかけて鳩の足を見ると、片足が骨折しているように見えました。

 

これは大変なことだと思い、何も考えずに制服のコートの中に鳩を入れて、家に連れて帰ることにしました。

 

幸いその鳩は大人しかったので、制服のコートで隠しながら電車にも乗ることが出来ました。

 

やっと自宅の玄関まで連れて帰ると、母が私の膨らんだ制服姿を見て「何を入れているの?分かるわよ。」と言うので、帰宅して一瞬で鳩を家に連れて帰って来たことがばれてしまいました。

 

「駅前の鳩が怪我をしていたから治してあげようと思って、、、。」と、蚊の泣くような声で伝えると、、、。

 

「あらあら、じゃ明日小鳥の病院で診てもらうと良いわ。かわいそうにね。」と、母がニコニコしながら言ってくれました。

 

一安心した私は鳩をバスタオルで包み、一晩中添い寝をしてあげました。

 

翌日から近所の小鳥の病院へ通院開始です。鳩の片足が骨折していたので包帯を巻いて薬を飲ませ1ヶ月ほど通いました。

 

鳩はみるみるうちに回復し、私がピアノの練習をしていると肩に乗ってきたりするようにまでなりました。(家の中をバサバサ飛んでいる状態です)

 

そろそろ家の中では限界を感じていた時に、母から「皆のいるところに戻してあげなさい。寂しくなるけれど、それを望んでいると思うよ。」と言われました。

 

分かってはいるけれど、鳩との別れも辛いので数日過ごした後、コートの中に入れて抱きながら駅前に連れて行きました。

 

コートの中から顔を出してあげ、皆がいる方向を鳩に見せてあげました。鳩は首を少し動かし、元の場所を思い出したように感じたので、コートから出してあげることにしました。

 

すぐに飛んで行ってしまうのかと思っていましたが、飛ぼうとする様子が見えません。

 

「どうしたの?もしかしたら、仲間外れにされていたの?」と、鳩にと問いかけました。

 

その頃、私が高校が合わずに友達とあまり話すことをしなかったので、鳩と私を重ねてしまいました。

 

もし、仲間外れにされてイジメに合っていたなら手放すわけにいかないとまで思ってしまいました。(妄想癖)

 

私が涙を流していたら、急に鳩がモゾモゾ動き始め、空に向かって飛び立ったのです。一瞬のことで1人動揺してしまいました。

 

初めてのお別れで、所かまわず号泣してしまいました。恥ずかしいより、別れが辛かったのです。通り過ぎる人は、私のことを見ていたと思います。

 

 

高校生がですよ、駅前で鳩の集団を見ながら大泣きをしているのをどう思いますか?

 

異常ですよね!(笑)

 

 

アスペルガーな私は、動物の気持ちや人が何を考えているのか直感で敏感に分かってしまうところがあります。(観察力が鋭い、もしくは思い込みが激しい)

 

だからといって、万人に優しくなれるわけではないのですが、動物や植物には特にどうにかしてあげないとならない使命感が出てきてしまいます。(直球で物事を伝えてしまうために空気が読めないと思われ嫌われることもありますが、心は優しいの^^)

 

野良猫などにも餌をあげてしまったり、蟻まで飼ったことがあります。蟻は動きが面白いのと蟻の卵が美しく感じて一時はまっていました。(今では考えられないww)

 

幼いころから色々な動物や植物を家に持ち帰ったり、話しかけたりしていましたが母がそれを認めてくれていたことに感謝しています。

 

自分が母親になって分かりますが、親は子供に否定したり上から物を言ったりしそうになる時がありますよね。

 

その時にいつもこの鳩との事を思い出すのです。

 

鳩を持ち帰った私を見た母が、驚きもせず家に入れるなとも言わず黙って見ていてくれた事を思い出すのです。

 

他人を傷つけることをしなければ良い、傷ついている相手に優しくできれば良いと言うことを無言で教えてくれたと思います。

 

 

世の中で一番尊敬をしている人間は母です。他人より何が出来るというずば抜けた能力を持っていたわけではありませんが、いつも笑顔で人を否定しない、噂話をしない悪口を言わない心の広い女性でした。私も母に追いつきたいです。(まだまだだな)

 

人間形成されるときは、母の力は偉大だったと思うのです。すぐに叱る親だったら今の私はいないと思うのです。

 

 

目指せ!母のように寛大になるのだよ。

ワンクリックしていただけると寛大になれそうです^^

まだまだだな、仕方ないな~▼


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