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発達障害(アスペルガー症候群)である娘は、小学5年生の時にクラスでいじめに合い、1年間不登校になりました。

 

不登校になったというより、登校をさせませんでした。

 

親になると、子供がいじめにあうほど辛いことはありませんよね。発達障害の子供だけでなく、定型発達の子供を持つ親でも同じ気持ちだと思います。

 

娘は発達障害があるので、いじめにあっている事を伝えられず、発見することが遅くなってしまいました。

 

いじめが分かり、学校の担任と校長に話しましたが、何も行動を起こしてくれませんでした。対応が悪く、責任転換ばかりしていたので、困り果てた末に教育委員会の方へ通報しました。

 

発達障害でない定型発達者でも、いじめにあっていることを親や学校に伝える事は、とても難しいと言われています。

 

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発達障害の子供がいじめにあっている事に気が付いてあげられなかった

子供の障害は、「はじめに」でも書きましたが、発達障害の自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群、広汎性発達障害、注意欠陥)です。

 

なので、娘は中学生頃まで、自分の気持ちを他人に伝える事が特に苦手でした。母の私も、なかなかいじめにあっている事に気付いてあげることが出来ず、発見した時はかなり深刻な状態でした。

 

高校生の頃から、友達や先生に恵まれたお陰でコミュニケーション能力がアップされました。このことは、後日書いていこうと思います。

 

アスペルガー星から来たお嬢さん「はじめに」はこちらからです★

 

 

発達障害 広汎性発達障害(PDD)の特徴

広汎性発達障害といっても、人により強く出る症状が違うと思いますが、特徴として以下があげられています。

 

・コミュニケーションが苦手(相手に気持ちを伝える事が難しい)

 

・自分だけのルールがあり、強いこだわりを持つ

 

・友人関係を上手く築けない

 

・感覚過敏と鈍麻(音など)

 

なので、発達障害の娘は自分の気持ちを伝える事が、とても難しかったのだと思います。

 

なぜ発達障害の娘がいじめにあっている事が発覚したか?

娘は、いじめにあっている事を、言葉で伝えられなかったのでしょう。このことを思い出すと今でも心が苦しくなります。

 

娘の部屋の掃除をしていた時の事です。机の下にテニスボールほどの大きさの黒い塊がいくつか落ちていました。よく見ると、娘の髪の毛でした。

 

いじめのストレスから、無意識に髪を抜いていました。頭を見せてもらうと、髪を抜いた箇所が、赤くなりハゲていました。

 

髪が長かったとはいえ、こんなになるまで気が付いてあげられなかった事を、母として責任を感じ自分を責めてしまいました。

 

娘を抱きながら、ストレスになっている事を、ゆっくり聞き出しました。最初は、泣いているだけで話してくれるまで時間がかかりましたが、「毎日お友達に囲まれて、叩かれる。怒られる。意地悪を言われる。」やっと話してくれた時は、体を震わせていました。

 

「よくお話をしてくれたね。ありがとう。ずっと我慢していたんだね。ママが守ってあげるから心配しなくて良いよ。安心しなさい。」と、ギュッと抱きしめながら伝えました。

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発達障害の娘が通う小学校へいじめを伝える

翌日の放課後に、クラス担任に電話をして、いじめにあっている事を伝えましたが、担任は何も知りませんでした。

 

この担任は以前、特殊学級のベテラン教師でもあったので、発達障害の娘の担任になったのですが、「いじめは、大人の目がないところで行いますので、気が付きませんでした。」と言っていました。

 

確かにそうだと思いますが、残念な事に声に真剣さを感じませんでした。

 

ある日、いじめにあっているのに登校をしたいと言うので、遅刻して学校へ連れて行きました。

 

教室の前で担任にお願いをし、娘を渡したのですが、私は嫌な予感がしたので柱に隠れて様子を見ていました。

 

親が帰ったと思ったのでしょうか、担任は娘を教室に導くこともせず、廊下に残し教室のドアを閉めて中に入っていきました。信じられない光景です。取り残された娘は、ランドセルを背負ったまま、しくしく泣き始めました。(そのまま連れて帰宅)

 

翌日も、娘の様子が心配だったので廊下から教室の中を覗くと、7人の女子に机の周りを囲まれ、頭を叩かれていました。小さくなって椅子に座って、頭を抱え込み泣いている娘を見たときは、怒りが爆発しました。

 

その場で、子供たちを叱り、娘を教室から連れ出しました。

 

この事件が起きたのは、新学期が過ぎた6月頃の事でした。私も気が付かなかったのですが、いくら担任に伝えても現実を見ようとしない態度に、怒りがこみ上げてきました。

 

 

こんな無責任な担任に、任せておけないと思い、娘を連れて校長室の部屋をノックしました。

 

幸い校長に事情を話す事ができたのですが、結局学校側は何も対策をしてくれませんでした。残念ながら、良くある事だと相手にされなかったと言う感じです。

 

この時ほど、「発達障害だから相手にしてもらえないのか。」と感じた事はありませんでした。(差別を感じました。)

 

いじめ対応は市の教育センターから県の教育センターへ

このように、発達障害の子供がいじめにあい、学校へ行けなくなったお子さんを抱えている方は少なくないと思います。

 

私は、市の教育委員会へ電話をし問い合わせましたが、「こちらでは受け付けられません。」と見放されてしまいました。電話で聞いたのが良くなかったのか?と思い、教育委員会が入っている市役所まで足を運んでみる事にしました。

 

結果は、「よくあることなので、通っている小学校で解決をしてくださいということでした。」学校と同じ対応だったので驚きました。解決できないから来ているのに、どうすれば良いのか途方にくれました。市も学校も責任の擦り付け合いをしているようにしか思えませんでした。

 

また断られるのではないかと不安でいっぱいでしたが、次は県の教育委員会へ相談してみようと思い、勇気をだして電話をしてみました。

 

一通りの事を話すと県の先生が、「分かりました。これは大変な問題です。明日の朝の職員会議にかけさせていただきますので、結果を連絡します。」と言ってくださいました。

 

1人親なので相談できる人もおらず、毎日不安でしたが、このとき安堵の気持ちで電話の前で涙を流しました。今まで、気が張っていたのが急に解かれたような感覚になりました。

 

「やっと、助かる」という言葉が、心の中に流れた事は忘れられません。

 

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県の教育センターでやっていただいた対応

県の教育センターから、「できるだけ早く面談をしたいので親子で来てください。」と連絡がありました。

 

もう1つ伝えられた事は、子供を学校へ行かせないで下さいと言う事でした。

 

この時から中学卒業まで毎月、親子で県の教育センターへ通わせていただく事になりました。(我が家は、中学卒業まででしたが、高校生の対応もあるようです。)

 

娘と私は、別室で面談をしていただきました。娘には、専門のカウンセラーの先生が付き、IQや今でいう自閉症スペクトラムのテストをしながら、娘が心の中で何を感じているか、引き出してくれる事を繰り返して下さいました。

 

親の私の方にも、担当の先生が付いてくださり、悩みなどを聞いてくださいました。問題の解決方法を指導してくださったり、学校との間を持ってくださいました。

 

小学校では、娘が登校をしていなくても、学校のカウンセラーと毎月面談をすることを入れてくださいました。

 

中学進学に備えて、県のほうで中学の担任を決めてくださったり、不安を抱えないで通学できる環境を作って下さいました。

 

義務教育である中学卒業まで、県の教育委員会が見張ってくれていたといっても過言ではありません。

 

県の教育センターへも、中学卒業まで毎月通わせていただき、娘の精神状態も安定していきました。専門機関に助けていただけなかったら、「生きる事って楽しい!」と思える、20歳の娘はいなかったと思います。

 

発達障害の子供がいじめにあって分かったこと

公立の学校では教員が自分の実を守るだけで、いざとなると見て見ぬふりをし、対応をしてくれないことが分かりました。(10年くらい前のことなので、現在の状況は把握していません。全ての教員がそうだと言っているわけではありません。)

 

自分の子供がいじめにあっていたら、どのように対応しますか?知らん顔ができますか?見て見ぬふりをする教員にお尋ねしたいものです。

 

娘が小学校を卒業する時には、校長をはじめ関わった先生方は、他の学校へ飛ばされたり、退職をしました。とても残念な気持ちでいっぱいです。

 

中学生活は、担任や県の教育センターの先生方に見守られながら、欠席することなく楽しく通学することができました。

 

いじめにあった時に対応してくれる機関

 

私が住んでいる神奈川県ではこのような教育センターが存在します。他県でもあると思います。しかし、地域により怠慢な態度の教育センターもある事が分かりました。学校側が対応してくれないときに、先ずは教育センターへ通報してみてください。

 

神奈川県立総合教育センターはこちらからです。

 

教育センターで対応が無い場合におすすめするのは、やはり弁護士です。弁護士というと敷居が高く感じると思いますが、「法テラス」では、一般の人が気軽に法律相談ができる窓口になっています。お金に余裕がない人のために設置されている期間です。無料相談もしていただけます。

 

法テラス公式ホームページ

 

 

困っている方がいらしたら、1度相談されてはいかがでしょうか。

 

家族だけでは解決できない事があると思います。専門機関に助けを求める事は、恥ずかしい事ではありません。学校や市の教育委員会で受け付けてくれなくても、諦めないでください。諦めなければ必ず相談先が見つかるはずです。

 

大切な子供を守れるのは、親だけなのです。

 

そして、発達障害の子供たちも安心して通学できる環境作りをして欲しいものです。

 

 

いじめにあっても諦めないでください!

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